二人はそれから、いつものようにままごとをした。
普段は動かないシュガーが、今日は自発的に動いた。
シュガーと遊びながら、ルナはときどき笑顔を見せた。
ルナは歌を歌った。
声のない無音の歌に合わせて、シュガーはくるくると踊った。
歌いながら、ルナはぽろぽろと涙を流した。
そうしてから、シュガーににっこりと笑いかけた。
日は沈んで、眠る時間になった。
ルナはシュガーを抱いて、板張りの床の上に寝転んだ。
規則的な寝息は、すぐに聞こえ始めた。
シュガーはルナの胸の中で、乾いた瞳に手を当ててさめざめと震えた。
窓からのぞく十六日目の月は、やわらかに二人を照らしていた。
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