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太陽の光が、窓から射した。
ルナは目を覚ました。
金色の瞳に太陽光が当たって、ルナはまぶしげに手の甲をかざした。
それからルナは、体を起こした。
部屋の様相が、ルナの目にぼんやりと映り込んだ。
夜のうちに、木箱が動かされた形跡があった。
ルナはその場で手を伸ばした。
その手は、板張りの床をなでるだけに終わった。
そこにあるはずのシュガーが認められなくて、ルナは辺りを見回した。
シュガーは窓辺に座っていた。
ルナは首をかしげて、それからシュガーのもとへ歩み寄った。
そうしてその手を取ろうとした。
その瞬間、シュガーがぴくりと動いた。
ルナは驚いて手を引っ込めた。
シュガーは、立ち上がった。
ルナはまばたきもせずに、その姿を見つめていた。
シュガーはルナに顔を向けて、それから話しかけようと試みた。
(やあルナ、驚かないで。
ボクだよ、シュガーだよ。
ボク、動けるんだ)
しかし、声は出なかった。
刺繍されたまがいものの口は、決して開くことはなかった。
ルナの金色の瞳に、シュガーは見つめられた。
月明かりが、たったひとつしかない窓から部屋の中に射し込んでいた。
狭い部屋だった。
窓があるところ以外の三方は、木箱が乱雑に置かれて封鎖されていた。
その部屋の真ん中で、少女が眠っていた。
月明かりに照らされた少女の名前は、ルナといった。
銀の髪が波打って、細い体にはこげ茶のワンピースを着ていた。
少女のかたわらに、クマのぬいぐるみがあった。
シュガーという名のぬいぐるみだった。
ルナの唯一の友達だった。
不意に、シュガーの体がぴくりと動いた。
それからしばらくして、シュガーはようようと立ち上がった。
この晩、シュガーは初めて気づいた。
シュガーは、動けた。
シュガーは見下ろした。
ルナはすうすうと、規則的な寝息を立てていた。
シュガーは見上げた。
たったひとつの窓に、満月がぽっかりと輝いていた。
満月の光を受けて、シュガーの瞳はきらめいた。
花澄「最新の広辞苑には『そろそろ』の意味に『唐突に』とでも書かれているのかしら」
雷牙「花澄がツッコミでボケは理依渡ね」
花澄「あんたはやらんのかい」
雷牙「コンビ名は分かりやすく『ギャラは雷牙が独り占め』でどうかな」
花澄「まあなんて分かりやすい。
分かりやすすぎて殺意がわいてくるわ」
雷牙「さあ花澄、がんばって稼ぐんだ。
稼いだらふりかけ海苔くらいおごってやるよ」
花澄「あんたが広辞苑の血糊になれ(ゴスッ)」
雷牙「ぐはっ……花澄、最新の広辞苑には、打撃具としての……用途が……ある、の……ガクリ」
理依渡「にゃあ」
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私は最新の広辞苑を買ってません。
今日はここまで、あでゅ~。