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キッカーの不定期更新日記 (四季来々トップへはカレンダー下のリンクから戻れます)
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闇とともに、犬が紫の閃光に切り裂かれた。
閃光がひくと、青年にも少女にも腐敗した肉片が降り注いだ。
青年は声を上げて笑った。
少女が、痛みと恐怖にふるえながら尋ねた。

「なんなの。
あなた一体何者なの」

青年は少女に視線を向けた。
その瞳に紫色の光をたたえながら、青年は答えた。

「妖怪だよ。
ただし、半分だけな」

犬の二匹が、青年に向かって同時に飛び出した。
少女の目を、紫の光がついた。
次に視界が晴れたときには、二匹ともがぐるぐるにねじれて少女に濁った目を向けていた。
青年の気配が、少女の背後にあった。

紫の光がまたたいた瞬間、少女の背中をとろけた肉片が叩いて流れた。
少女は悲鳴を上げて目をぎゅっとつぶった。
複数の水音が、少女を中心に駆けた。
少女のまぶたを、一段と強い紫色の光が貫いた。
それから辺りは、静かになった。
少女は恐る恐る目を開けた。

大きく口を開けた犬の頭が、今まさに少女の顔面を食い破ろうと眼前に迫っていた。

少女が悲鳴を上げる間もなく、犬は紫の光に砕かれた。
それで戦いは終わった。

青年は少女の前に立った。
少女は左腕の痛みも忘れて、ただぼう然とその姿を見上げていた。
青年は少女に笑いかけた。

次の瞬間、紫に光る青年の右腕が少女の腹を貫いた。
少女ののどに、血塊がのぼった。
青年の声が、少女の耳に冷たく響いた。

「忠告はしたもんな」

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